【サロン公開】恩返しと恩送り


昔、私が小学生の頃、母親が合唱団に入っていて毎週練習のたびに私も連れて行ってもらっていました。

その団で、とても厳しく頭の切れる生き字引の長老と呼ばれた団長さんがいました。その団長さんは私のことをとても可愛がってくれていました。私が音楽の道に進み勉強していることも自分の娘のように心から応援してくださいました。
小さい私には、団長さんはとても大きくて紳士的な優しいお爺様といった印象でした。

団長さんは、いつも色々な話を聞かせてくれました。生き字引と言われているだけあって、哲学の難しい話から、世界情勢や若者の流行りのモノまで幅広く、評論家並みの斬新さと理論的な話しは、幼い私でも分かりやすく楽しくて勉強にもなり大好きでした。

音楽学生の頃から、団長さんに紹介していただいた音楽の仕事もたくさんありました。学校を卒業してからも色々と紹介してくださったお仕事の繋がりは、本当に素敵な出会いばかりで、さらにそこから繋がったご縁で色々な方々からもお世話になったり、演奏する仕事や勉強させていただける機会をいただいたり、本当にたくさん応援して下さいました。

その頃は、応援していただいていたことに感謝の気持ちはありましたが、恩返しはいつかしたいな、くらいにしか思っていませんでした。

ある日、母経由で団長が入院したと聞き、その頃仕事で忙しかった私は、気にはしていたものの、なかなか病院にも行けず、そのまま日にちが経ち…
それから間も無く団長さんは天国へと行ってしまいました。

私は団長さんに最後会いに行かなかったこと、今までの恩返しができなかったこと、もっとたくさんお話がしたかったこと、感謝の気持ちを伝えてなかったこと…たくさんの後悔と反省の気持ちが溢れ、お通夜では倒れそうなほど泣き崩れました。

今思い出しても、やはり後悔の気持ちが先にきて涙が出てしまいます。
ですが、そんな時ふと団長さんの顔を思い浮かべると、いつも笑顔で応援してくれたいたその表情からは、私から恩返しをして欲しいとは全く思っていなかったんだと、そしていつも話してくれたいた周りに感謝を忘れずにの言葉を思い出すのです。さらに団長さんはいつも言っていました。才能ある人は誰かの応援が必要なんだ、そこは決して遠慮しなくて良いんだよ、私がただそうしたいだけだから。

私も自分の想いで恩返しをしたかったと思っているだけで、するしないは自己満足にしか過ぎないのかもと。
だとしたら、この気持ちは、これから別の方法でたくさんの方に感謝の気持ちで返して行けば良いのではないかと。

恩を受けた方に返すのだとばかり思っていたので、他の人に恩返し?とも思うかもしれませんが、誰かのためにじゃなくて、どんな方にでも私ができることをすれば良いのだと思えてきたのです。

たくさんの方からたくさんの恩を受けた私がするべきこと。
私の気持ちが、”こうしたい”と思い続ける間は今できることをやる!
これが恩送りになるのなら、もし団長さんや他にお世話になった方々が側に居てくれてたら、きっと笑顔で喜んでくれるはず。

そう信じて、これからもを誰かのためにできる形で恩送り(応援)を続けて行きたいと思っています。

この思いは、つながーるを続ける意味でもあるのです。

そして、これからも感謝の気持ちも忘れずに。。。


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